スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

家に入れず鍵屋を呼ぶ。

2010/06/09 Wed 10:52

DSC02569.jpg
★良いお天気、旅行が楽しいデス★

皆さんに質問。もし、鍵どころか、財布も携帯も持たず、アクシデントで家の鍵をロックして閉め出されてしまったら。しかも、パジャマに近い姿だったら。

どうするんだったっけ?

いつもはゴードンの間抜け話ばかり紹介しているこのブログだが、私もかなり輪がかかった間抜けであることがいよいよ判明した。

イギリスの家に良く見られる、ドアが閉まると勝手にロックをかけてくれるありがたいシステム。ごみ出しの時は必ずドアが閉まらないように気をつけないと、うっかり閉まってしまって入れなかったなんて話を良く耳にしていたのだが・・・。

この度、身をもって体験してしまった。

午前10時前、寝ぼけ眼で、ルームウェアを着たまま、ごみを出そうとしたところ、風邪が強い日であったのでストッパーが強風で外れたようだ。後ろで、「カチャン!」と嫌な音がした。

何が起こったのか瞬時に感じて真っ青になるも、恐る恐る後ろを振り向いてみた。

やっぱり、やっぱり、閉まってる!!!!!

一瞬パニックになって、「えーと」などと、ぐるぐる考えてみたが、手にはごみ、これが携帯電話であったらどんなに心強いことか、いや、そんな事よりも私の格好、ほぼパジャマ姿ではないか。

異国に取り残されたあほな日本人を代表してしまった。ごめんなさい、皆さん。

私は適当な性格なので、ゴードンの電話番号はおろか、自分の携帯番号すら覚えていない。友人の番号も一切頭に入っていない。実家とばーちゃんの電話番号は覚えているが、日本に電話したところでどうなる。

DSC02072.jpg
★一瞬母が恋しかったんデス★

取り残されたときに、手に持っているのはごみだけであると言うのも情けない。一瞬ごみをちらっと覗いてみたが、まったく役に立ちそうもないのは当然である。

その後、何故だかドアベルを押してみた。誰もいないのはわかっているのに、なんとなく押してみた。
だが、もちろん返事はない。いや、返事があったら怖いではないか。

時刻は午前10時過ぎ。ゴードンが帰ってくるまでに8時間以上ある。このまま外で待つか?!この格好で?!

ふと恐怖に駆られて、自分の腕をドアのレターボックス(新聞受けみたいな形状)に突っ込んでみた。ノブに届けばぐるりとまわして開けられると思ったのである。

うまい事するすると入っていったが、到底届かない。あきらめて抜こうとしたが、今度は腕が抜けなくなってしまった。

ひっぱるも、肉が食い込んで動かない。何てことだ。しかも相当怪しい。自分の家なのに、怪しい。近所の人に警察を呼ばれてもおかしくない。それより腕が痛い。青くなってきている。

これほど自分の頭の悪さをののしった日はないであろう。家に入れず、腕まで失ったら、いったい私に何が残るのか。しかも一応ピアニストであったと言うのに、今の私はドアと一心同体、変なところにくっついて一生を終えそうである。(大げさだが本当にそう思った。)

嫌だ。

無理やり抜いた。相当痛かった。というか抜けてよかった。怪我をしたが、どうでもよい。

改めてどうしたものか考えてみたが、まったく思い浮かばない。近所の人のベルを鳴らしてみたが、みんな働いている時間である。返事がない。

その時、誰かと目が合った。通りを渡った反対側の道を歩いていたおばあちゃんである。

「エクスキューズ ミー」と声をかける私、だがおばあちゃんは「ひー」と言いながら、ものすごい早足で逃げてしまった。なんだろうと思い自分を見ると、先ほどの怪我で腕からは血が出ているし、髪の毛はぼさぼさ、さわやかな朝に遭遇する隣人としては、刺激が強すぎたらしい。

うーん、この状態で8時間ここにいたら、通報されるのではないか。

そう思った私、ゴードンのメールアドレスは覚えていたので、インターネットを借りられる店を探すことにした。この姿で大通りを歩くか?一瞬迷ったが、選択の余地はないようだ。

てくてくみすぼらしい格好で歩いていく。道を行く人たちはぎくっとした顔ですれ違っていくが、仕方がない。恥ずかしいのを通り越して、どうでも良くなってきた。なんだか変なアドレナリンが出てきて、このまま「うらーうらー」とどこまでも行けそうである。

何も持たないって意外と楽しい。人間意外とたくましいものだ、元は毛皮を腰に巻いて暮らしていたのだもの!と妙に哲学的なことなどを考えていたら、図書館が目に入った。

図書館、今の私に相当不似合いなところの気がする。まだパブのほうが良い気がしたが、こっちが先に現れたのだから仕方がない。助けてもらおう。

カウンターのおばちゃんは一瞬私を見てびっくりしたが、「こんにちは。何かお探しですか?」とやさしく挨拶してくださった。

「インターネットを無料で使わせてもらえないかと思って・・。」

こう切り出すと、登録していないと使えないと言う。私はここの図書館に登録をしたことがなかったので、その旨を告げるとともに、自分が不注意でドアを閉めてしまったこと、家から閉め出されてしまい、財布も携帯も持っていないことをべらべらまくし立てた。

「まあ、それは大変だわ。」

おばちゃんは オー、ディア!それは大変!と連発、図書館の彼女が使っているコンピューターでゴードンに連絡を取ってくれると言う。

一瞬彼女が神様に見えた。

「○○街の図書館に電話をください。モモグラモ」

このようなメールを送ってくださったのだが、後で考えたら、ゴードンはさぞかし「ギョッ」としたのではないか。せめて、何が起こったのか、記載するべきであろう。

「席に座って待っていてね。」

こうやさしく進めてくださった彼女に感謝し、待つこと数分。どうやらゴードンは忙しいらしい、返事もなく12時半前になってしまった。

その時、彼女が私の元にきて、申し訳なさそうに言った。

「ごめんなさい、ランチタイムのために12時半で図書館を閉めてしまうの、あなたのご主人の会社に電話してみるけれど、会社名はわかる?」

さすがの私も会社は覚えていたので、それを告げると、彼女は親切にも連絡先を検索してくださり、電話までかけてくれた。

「この電話番号は今は使われておりません。」

キー!

なんて怠けた会社だ。

一応有名どころのファッション雑誌などを多く出しているのだが、やる気があるのであろうか、オンラインには全く無頓着なのか?!

「困ったわね、良ければ、ここにいてもいいわよ。1時半には戻ってくるから、それまで電話を待っていてくれていいわ。それか、ロックスミス(鍵屋)に電話して開けてもらうっていう手もあるけれど・・・ご主人もわざわざ戻ってこなくても良いし・・。」

図書館に一人でいると言うのもなんだかわくわくする話であったが、さすがにこれ以上迷惑をかけてはとためらった。何より、私のせいで日本の皆さんがすべて私と同じく「厚かましい」と思われるのは避けたい所である。

「ロックスミスを頼みます、紹介してもらえますか?」

彼女は親切にも、ロックスミスに直接電話をしてくださり、15分後には彼が家の前に駆けつけると言うすばやい展開となった。

彼がすぐに来るというので、彼女の名前を伺ってその場を離れたが、ものすごい感謝の気持ちで胸が張り切れそうだった。

駆けつけてくれたロックスミスのおっさんは、私の怪我を見て「えーと。」と驚いていたが、さすがに仕事は速かった。「このタイプのドアは一番難しいんだよ、俺の所もおなじのつけてんだ。」と言いながらも、ものの数分であっけなくドアを開けてくれた。

あのときほど、家の中がなつかしく、素敵に見えたことはない。

「ありがとう!財布を取りにいってくるから!」と家の中にダッシュした私だが、おっさんのカードを扱う機械が壊れていて、現金しか扱えないと言うので、そのまま車に乗せてもらい、近くのATMまでドライブすることに。

「すごいですね、あんなに早いなんて。びっくりしました。」

「なに、15年もやってるんだー。いつもはもっと早いんだよ。」

無事に現金を下ろし、ものすごくフェアな値段できちんと払わせてもらった。あまりにフェアな値段だったので、チップを上乗せしたが、「オー!すごく親切に!ありがとうよ!」と最後まで良いおっさんであった。

「俺のカードをあげるよ、どんなトラブルでもいいよ、何かあったら直接電話しなよ。でも、できれば君にすぐに会わないことを願うよ!」私が同じ過ちを起こさないことを願ってくれながら、車をびゅーんと走らせ去っていくおっさんを見送り、5分ほど歩いて家に帰ると、どっとくたびれてしまった。

何より腕が痛い。それでも、ゴードンに説明をしなければ。

メールで何が起こったかを報告し、もう図書館に電話はいらないと伝える。その代わり、お世話になった図書館の女性にお礼がしたいので、デパートにチョコレートを買いにいきたいこと、これから会社の近くまで出て行くことを伝えた。

なんて一日。

仕事が終わって私の顔を見たゴードンは、「自分で解決したのはえらかったね・・・レターボックスに腕を突っ込んだ以外はね!!!!」と私の腕をみて、ため息をついていたが、間抜けな妻にあきれながらも、あわれと思ったのであろう、大好きなソルトビーフバーで特大のサンドイッチとビールを買ってくれた。

後日図書館にチョコレートを持ってお礼に行ったが、彼女は不在で、同僚の方に預かってもらったところ、「あ、あなたが、自分を締め出しちゃった子ね!」と大笑いされた。ほかのスタッフにも「覚えてるわ、あなた!」と声を上げて笑われたので、これから図書館の前を通るときには、泥棒のように手ぬぐいで顔を覆うべきか、真剣に悩んでいる。

ロンドンに来たころは、訳もなくロンドンにいらだったり、知ったかぶりで日本と比べて文句を言った日もあったが、なんておろかであったのかと反省している。

優しい人に助けられて、すばらしい勉強をして、もっとこの街が好きになった一日であった。

屋根によじ登ったり、さまざまな過ちを繰り返しながらも、私はこの街で生かされている。感謝。




にほんブログ村 家族ブログ 国際結婚夫婦(その他)へ
にほんブログ村
のんびりランキングに参加しています。楽しんでいただけたら↑ぽちっとお願いします。
スポンサーサイト
ロンドンでやらかした事 | コメント(34) | トラックバック(0)
 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。