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以前ブログでご紹介したが、うちのじいちゃんは、90歳を過ぎ、はじめてゴードンに会ったとき、英語で、

「わたしゃ モモグラモの ばあさんだよ、ウェルダン!」

と、性別も、ウェルカムのつもりのウェルダンも、すべて間違い、自己紹介をした。

夫も「ごどんと もします よろしゅく!」などと、怪しい日本語炸裂だったので、この勝負は引き分けのまま2年後、今回の一時帰国。

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★日本刀がみたいとずっと言っていたのにね、まさか、家族が持っていたとはね。生まれて37年しりませんですた。備前に見学に行く計画まで立てていたのに、「あるぞ?」って。。。

さて、そのじいちゃんはじめ、うちの家族は「まことにおもしろい」と分かっていたものの、今回の帰国では、もう、疑うこともなく、「まことに相当おもしろい」のだと、改めて感心したのであった。

何しろ、「新年会」の計画からして、怪しかった。
妹のだんなさん、すなわち、私の義理の弟が、フェイスブックで、その企画をしていたのを見て、帰国前にロンドンで夫と、「日本で新年会なんて何年振りかな、みんなで鍋とかやるのかな?わくわく。」と、張り切っていた所、ふと、そこにあったある文字にのけぞった。

そこには、


「モンゴリアン居酒屋シンキロー・なんと民族衣装着放題。」

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★奈良公園の鹿に関する看板を見たときと、同じ衝撃です。


シンキロー、


シンキロー・・・・

民族衣装、なんと、着放題。

シンキローでモンゴル衣装・・・・なんと、着放題!!

夫の顔をチラッと見たが、固まっている。私も固まった。

「な、なんで、2年ぶりの日本でモンゴル・・・・」

そう思わず私はつぶやいたが、夫は別のところに不安があったらしく、

「これは・・・着ないといかんだがん?」

と、最近さらに覚えた、怪しい名古屋弁を交えて、民族衣装の写真を何度も凝視していたのである。

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★蜃気楼じゃないけれど、二人ともこんな感じで、さまよってたよね。

楽しい日々はあっという間に過ぎて、無事日本で年越しも迎えた私たち、いよいよ、その、新年会がやってきた。

妹と、姪、夫とてくてく、街中を歩きながら、その「シンキロー」を探す私たち。その途中に、ホストクラブがあったので、妹が、「ごーちゃん、これが日本のホストクラブよ!」と、ディープな日本の風俗文化を得意げに紹介、ちなみに、その場にいた姪、7歳。

ゴードンと、興味のあった私も、「ふえー」と店の外にあったホスト様たちの看板を拝見していたが、いきなりお店のドアが「がたん!」と開き、そこから金髪のホスト様がお出ましになられた。

お客であろうと思ってくださったのか、お店の外に出てきてくれたのはいいが、そこにいたのは、

怪しい西欧人、女性二人、そして、姪7歳、目指すはシンキロー。

お互い、固まった。私も固まった。

しかし、そこは、プロである、見てみなかったふり、何事も起こらなかったかのように、彼は私たちをいないものだと決め込んだ。そして、どこかに行ってしまった。

シンキローの前に、すでになんだか、緊張しすぎて、どきどきした一瞬である。
果たして、私たちにシンキローは見えるのか。

しばらく歩き、妹が「あっ」と声を上げた。「あれあれ。あったよ!」

寒々とした名古屋の飲み屋街に現れた、広大な砂漠の夕焼けと、らくだの群れを背景にした
、凛々しいその看板に書かれた文字、まさしく、「シンキロー」。

ゴードンが気の抜けた声を上げた。「らくだ が いち に さん・・・・」
うん、間違いないよね、だれがなんていっても、あれだよね。。。

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★すみません、思わず元エジプト在住の弟の写真を拝借しました。


わくわく、いや、実はちょっとびびりながら、偶然居合わせた、他のお知り合いとお店に入る。

中は、モンゴルのグルのようなつくりで、私は一瞬、どこに帰ってきたのだと錯覚を起こしてしまった。

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★いや、日本に間違いなく帰りましたとも。

まあ、衣装とか、着なくていいよね?と思っていたら、新年会のメンバー、妹の友人が、
「俺、着たい!着てくる!」
と、早速ついて早々、衣装替え。

はやっ、そして、着るのですか?!!!!

妹も、「わたしも。」と、きっぱり、何より率先して、娘(姪)をつれて、行ってしまった。


ひええええ、うちの家族、知り合い、やっぱりどこか、違う。


ゴードンは、もじもじもじもじしていたが、あまりの雰囲気に、圧倒された模様であったが、彼らが着替えを済ませて出てきた姿を見て、目をキラリ。

「き、着たいんです!!!わたし 着たいんデス!!!」

えええ。

着るのか?キャラが変わっていないか?

あんなに恥ずかしがっていたのに・・・・・・着るのか?

お店のお兄さんがとてもよい方で、一人ひとりに似合いそうなものを選んでくださったのだが、ゴードン着替えて出てきたとき、その場にいた人はみんな爆笑した。

「それ、敵国の王子じゃないすか!」
「攻め入ってきた、異民族だよね。」
「で、でも、妙に似合っていて、ぎゃーはっは!!!」

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★怪しいです、怪しすぎます。

本人は、大変気に入ったらしく、一人でご満悦であったが、私は自分も着替えながら、(はい、着ました。もちろんです。)もしかして、うちの家族は、ゴードンのことを私より分かっているのではなどと、不思議に思ったのだ。

後から来た、企画をしてくれた義弟、彼らの友人や知り合い、たくさんの人と一緒に、最高の時間をすごした。みんな、温かくかくて、気取らなくて、優しい人たちばかりだった。

お酒も回り、みんなが衣装を脱ぎだしても、夫は頑として脱がなかった。よほど気に入っていたのであろう。

そこに、なにやら、セレモニーが始まった。

お店のお兄さんが、

「今日はたくさんのお客様がいて、うれしいです。遠方から来た人がいます、歓迎の意味もかねて、セレモニーをします!・・・・あっ、そこのお客様は、どこからいらっしゃいましたか。」
他人事で飲んでいた私、ゴードンが小さく、隣で、「ひえー、どうする」と言うので、はっとわれに帰った。

は、やばい、お兄さんの目線の先、ゴードンだあああ。

むごむごむごむご恥ずかしさのあまりに言うゴードンの代わりに「南アフリカですよ!」と、私もてんぱって、イギリスどころか、彼の故郷の名前を答えてしまった。

「おおう!遠い!」

お兄さんはそううれしそうに答えると、「それでは、今から、モンゴルのセレモニーをします、みなさん、私について、歌ってください。そーれ!」

そうおっしゃると、器用に、手に持っていたポットから盃のようなものにお酒を注ぎつつ、ゴードンに近づいてきた。自分で歌う、ものすごい大きな、メロディーつきで。

「いやーほーなんたら マネーディレレ!!マネーディレレ!!マネーディレレ!!!はいっ、いやーほーにゃらら マネーディレレ!!マネーディレレ!!!マネーディレレ!!!皆さんご一緒に!」

「ぎゃあああああ」

お兄さんの勇ましい声とは正反対に、ゴードンはかえるのような声で、びびりまくっていた。なんといっても、自分が一番になったことなど、無い人なのだ。いつでも、「ケッコウデス!」と、後に回ってしまう人なので、この状況は、たぶん人生で初めてのことであろう。
いよいよ、お兄さんがゴードンの前に立ち、盃をぐっと力強く渡してくださった。夫はそれを受け取ると、ぐいっ、飲み干した。
マネーディレレーーーー(すみません、聞き取れずに。)

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★マネーディレレーーーー

その後は、もう、めちゃめちゃである。なんと、同じ歌を歌いながら、5分、いや10分近く、そのセレモニーは繰り返され、私の家族も、友人たちも、他のお客さんたちも、ずっと、マネーディレレーと繰り返しながら、盃をいただいた。飲んだ。手をたたいた。

妹の友人たちは、本当に、自然体の人たちばかりで、みんな、拍手をし、踊りながら、それにあわせて嬉しそうに参加していた。

ふと横から、小さな声がしたので、夫を見ると、嬉しそうに、真っ赤に「マネーディレレ。。マネーディレレ。。。」と呟いているではないか。音感、リズム感がまったく無い彼のこと、それでも、嬉しくて、みんなのエネルギーに感化されて、口が動いてしまったのであろう。

私は、本気で、泣くかと思った。南ア育ちだからどうではない、人と、あまり、上手にかかわってこられなかった、頑なな夫が、こうして、温かな日本の仲間に迎えられて、やさしいモンゴルのお兄さんに歓迎してもらって、遅ればせながらも、青春のページを刻んでいけること、本当に嬉しかった。

「本当に、ありがとうね・・・。」思わず、感動して、妹に声をかけたが、
「ええええ、なにがあああ?はははーー。」と、こちらも完全に酔っ払って、聞こえない。

いやー、楽しかった。理屈なしに、楽しかった。こんなに笑ったのは久々だった。
ゴードンはずっと、ニコニコしていた。ずっと、ずっと、笑ってた。

一時帰国は、私にとって、故郷に帰るという大切な行事だが、夫にとっても、日本は、「おうち」になりつつある。それが私には、嬉しくて嬉しくて、また、二人で帰れる日まで、健やかでいようと思うのである。

イギリスではいつも、ぴりぴり、警戒ばかりしている夫が、日本では、口を半開きにして、亀のような速度で、「のそーーーー」とのろのろ歩いていた。目は半分、閉じていたのではないか。

どこか病気になったのではと心配するほど、体の力が抜け切っているその様子に、ゴードンにとっても、ここは、安らげる場所なのだ、家族がいて、友達がいて、大すきな日本で、リラックスしているのだと、嬉しくなった。

日本もいろいろある、私たちはホリデーで出かけて、おいしいところだけ味わって帰っていくが、生活している皆さんは、ご苦労も、大変な日々のことも、もちろん、あると思う。

それでも、夫が唯一、こんなに、あほ面をして、全身リラックスしきって、町を歩ける、優しい町を保ってくださっている日本のみんなに本当にお礼をいいたい。

みなさん、また帰るときは、「のそー」と歩く夫が、ご迷惑をおかけするかもしれません、いつも、温かくしてくださって、ありがとうございます。

じいちゃんの話は、また別のストーリーで。

★コメント欄再開しております。



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