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捨てられないんです。

2012/02/17 Fri 02:29

夫は、「捨てられない人」であると思う。
以前ブログでご紹介した、「枯れてしまったひまわり」をはじめ、夫の部屋を掃除していると、「なんじゃこりゃ。」と、脱力してしまうものがわんさか出てくる。

普段は、むしろ、夫のお母さんの影響で、綺麗好き過ぎる位なのだ。キッチンに一滴でも調理後の油が飛び散っていると、「いやだ!」と、ごしごし、先日などは、「もちん、わたしは きょう そうじき しますから ね!」と、ぐうたら妻を横目に、週末の朝から「ごおおおお」と、掃除していた。

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★私のキッチン、ぴかぴかおねがいします。

ダイレクトメールなどは、どんどん、片っ端から、リサイクルボックスに、率先して持っていくし、着なくなった衣類も、チャリティーボックスにどんどん入れる。おかげで、すっきりした、「物を持ちすぎない暮らし」をしていると思っていたが、それが、彼なりに、「捨てられない」ルールがあるようだと、気がついた。

ゴードンの弟、すなわち、私の義理の弟は、エジプト人とオーストリア人の血を持つ女性と結婚し、アラビア語も話せないのに、「それじゃ、俺、エジプトに移住するからね。」と、あっけなく、当時住んでいたロンドンから、その女性と一緒に引越しをしてしまった。

「せっかく、ロンドンで、仕事が軌道に乗るところだったのに、あほか、あいつは!」と、南アから出てきてたったの3年で、今度はエジプトに行く弟を心配しながらも、夫と私は、二人が住んでいたフラットでのお別れパーティに出席したのだ。

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★君たち、今は、そしてオーストリアにいるんだよね。

弟が結婚を決めた女性は、とある大手航空会社の、ベテランキャプテンの一人娘だった。そのため、普通であったら、目の玉が飛び出る位、手間もお金もかかる海外引越しも、「パパが運んでくれるから。」と、すっかり、父の職権を乱用し、自分たちはただでファーストクラスで帰国、荷物は何百キロを、同じ系列のエアラインで無料で搬送してもらい、私たちが、手に豆を作りながら、自分たちで引越ししたのとは大違いで、「うふふふふ、さよならー。」と、さわやかに、シャンパンを飲みながら、出発の当日は、空港でお父さんにタダでもらった「食券」まで振りかざし、ベーグルを山ほど食べ、去っていったのだ。

それなので、お別れ会の時には、「パパが運んでくれる予定」の荷物が、うんざりするほど、フラットに積み込まれていたが、その際に、どうしても、処分し切れなかったものがあるらしく、「私と思って、使って!」と、涙ながらに様々なものを夫に託していったらしいのだ。

私は、そんな事にも気付かず、その後、夫の部屋を片付けていたところ、なにやら、ものすごく妖しいものをたくさん発見した。

エレファントの家族、父象、母象、子供の象、みんなが、力をあわせて地球儀を持ち上げている、真っ黒のものすごく、すごく重たい、置物やら、


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なにやら、魔よけであろう、チャーム、そして、香炉。

「なんで、こんなもの、もらってくるの!」
そう夫に問いかけたが、答えは「わかりません。」

「それじゃあ、これは、好きですか?いりますか?」
問い詰めたら、「い、いらない です。すきじゃ ありません、すごく へん。」

そういうものだから、「それなら、捨てるよ!」と、ゴミ箱にもっていこうとしたところ、
「いやだっ!!」
だだっと駆け寄ってきて、それらの前に立ちふさがるのである。これでは、以前お話した、「間引きを妨害する夫」と同じではないか。

「いらないって言ったでしょう?」
「いりません!すごく へん!でも、すてるの いかん!」

じりじりと、間合いを詰めて、奪い去ろうとしたが、必死で守るので、仕方がなくあきらめたのだ。

あれから3年、未だに、夫の部屋に封印されたそれらは、夫のお気に入りのフィギュアたちと並んで、埃をかぶっているのだが、夫のおもちゃも増え、それらの置き場所がなくなっているというのに、

「象を片付けたら・・・」
「いやだっ!」

てこでも動かないとは、このことであろうか。

また、先日は、ありえないものを発見して、思わず「ひえーー」声を上げてしまった。

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サザエさんドロップである。

た、確か、これは、私が○年前に一人で里帰りしたときに、友人から預かり、夫に「お土産よ」とあげたんじゃなかっただろうか?

夫は、ドロップの缶を振ると、「コロコロ」と可愛らしい音がするといって、嬉しそうに、何度も缶を上下に振ってはニコニコしていた。デスクの近くにおいては、気がつくと、「コロコロ」と、両手で大事そうにもって、振っていたはずだった。

チェックすると、「ひーー」
蓋すら開いていない、密封、○年物の、サザエさんドロップを発掘してしまった。

恐る恐る缶を振ってみるが、うんともすんともいわない。
「ひーー、固まってる!」

帰宅した夫に、「捨てるように」とお願いしたが、やはり、「いやだ!」
理由は、「日本の、特別な、ものだから!」

そんな理由で、捨てられないものが、ごまんとあるのだ。

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新幹線の指定席券。

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車の免許すら持っていないのに、駐車場案内のチラシ。

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京都で友達と訪れた、鶴屋さんの和菓子のカタログ。(平成22年版)

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じいちゃんからもらった、お餞別の入ってた、ぽち袋。

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姪と一緒に漢字を練習した、チラシの紙。

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チラシの紙、②「やっぱり麦が好き。」

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ご祝儀袋の、水引きの部分。

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友達といった、居酒屋の、箸袋。

その他にも、わんさか、わんさか、観光地のパンフレットにチケット、友達にもらった「資生堂パーラー」のチョコレートの空き箱、妹が、「コーンスープ、おなべに入ってるよ。」と書いてくれた、蝶々の形の直筆メモ、有効期限の切れた「ワタミ」のメンバーズカード、フレッシュネスバーガーのナプキン、私があげたプレゼントの包み紙、リボン、道でもらった「おうどん」割引券(有効期限切れ)などなどなどなど、

「ぎゃーーー!」

びっくりするものが、彼の宝箱に、わんさか、大事にしまわれているのである。

「ちょ、ちょっとだけ、整理しようよ。」
「いやだ!いかん!かわいそう!おもいで です。」

その時、はっと思い出した。
私たちが、今の家に越してきたとき、要らないものを整頓したのだが、四隅は穴が開き、中は硬水で白くマークがついた、使い物にならないポーチを発見した。あまりにぼろぼろだったので、
何気なく捨てようとすると、「ああああ!!」

夫が、それを、阻止した。

実は、彼がいないときに、私は、そのポーチの横にあった、ボトルのキャップにさびがついた、古い、古い、シェービングクリームや、ローションを、表のゴミ箱に捨ててしまっていた。
あまりに汚く、ただ、一度も使っていないようだったので、歴代のハウスメイトが、おいていったものだと勝手に判断した。

「ここにあった、ボトルたちは?」と聞かれ、私が「捨てた。」というと、夫は「はっ」とした顔で、あわてて、外のゴミ箱に走った。

寒くて、吐く息が真っ白になりそうな日だったのに、ゴミ箱を何度もあさり、とうとうそれらのボトルを発見した時、夫の鼻の頭は真っ赤になっていた。

「ごめんね、大切なものだと知らなかったから、洗って、もう一度、綺麗にしておくね。」
あまりの夫の慌てぶりに驚き、私も、確かめもしないで、勝手に捨ててしまった自分を責めながら、やっとの思いで、外で「ぼけー」とボトルを抱きしめて立ち尽くしている夫に、そう声をかけたのだ。

夫は、「はっ」とした顔で、じーとどこかを見ていたが、「そうだよね、そうだ。」
小さな声でそう呟いた後、今度は私に聞こえる位のおおきな声を張り上げて、
「もう捨てるときだよね。そうなんだ。」
せっかく拾ったボトルを、また、ゴミ箱に入れてしまった。それから、私が手に持っていたポーチも、その上から、突っ込んで、がんと蓋を閉めた。

そのまま、何事もなかったかのように、黙々と引越し作業を進めるので、私も、それ以上、何もいえなくなってしまい、その夜はそのまま、過ぎようとしていたのだが、たまたま、オンラインになった、彼のお母さんに、ふと、気になって、その話をしたのだ。

「まあ!そんなもの、まだ持っているの?あれは、私が、ロンドンを訪れた、7年前の、彼へのプレゼントよ!大きくなった息子を見て、とても嬉しくて、クリスマスにあげたものよ。まあ、なんてこと。」

ああああ、やっちまった、私は、大ばか者だ、頭をガツンと殴られた気がした。私がここにくるずっと前に、お母さんは、南アから彼を訪ねて、ロンドンに旅してきたとは聞いていた。
きっと、優しい夫のことなので、嬉しくて、大切に取っておいて、使えなかったに違いない。だから、どれも、まだ、満タンに残っていたのだ。
お母さんから手渡しで、プレゼントをもらうことは、それ以降なかったであろう。
彼の、大切な思い出を、「見かけが汚い。」という理由で、私は捨ててしまった。

慌てて、こっそり、拾いにいった。とても寒い夜だった。

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★今朝は鳥の声がしました、春が来ましたと勘違いしました、半袖復活しました。

そして、今でも、我が家のバスルームに、そのボトルは、ちゃんと閉まってある。
「いいよ、いいよ!」そういう夫だが、やはり、捨てる気はないようで、大掃除のときも、「ふんふん」いいながら、棚をふいたあとは、きちんと、元の場所にしまう。すでに、アルコール分が飛んで、量が減りつつあるのだが、こうなったら、どこまでも、夫の気が済むまで、もっていくつもりだ。

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私もかつては、こんなに飛行機にしょっちゅう乗ることになるとは夢にも思わず、旅行のアルバムには、航空券も、どこどこ美術館の入場チケットも、きちんと貼り付けておいたものだ。
それが、今は、帰ってくるなり、ぽいっと捨ててしまうようになり、一体、私にとって、何が大切なものであるのか、たまに分からなくなってしまいそうになる。

物にも命が宿っているということを、夫は教えてくれた。
夫は、私より、持っているかばんも、洋服も、靴も、うんと少ないが、大切なもの、何を大切にすべきかを、心から知っている人だと、「捨てられない人」ではなく、「捨てない人」なのだと、嬉しく思う、この頃である。

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★私も、捨てないもの、実はいっぱいあります。

劇団シアターウィークエンド 2012年2月スタジオ公演「キニサクハナノナ」
妹や、知人が出演しています。名古屋近郊の方、よろしくお願いいたします。



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