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朝起きたら体が重かった。なんだか変なものがのっかっている感じ。

最近ラップトップは2台壊し、カメラも壊し、携帯電話のチャージャーも壊し、夫いわく

「もちんはニューレコード作っています、こわすものキングです!」

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★絶対に私のせいじゃないですが。

正確には「壊れ」と主張したい。


とにかくそんな不運に見舞われていたものだから、「もしかして何か憑いているのかも、か、体が重いかも、ひえー」


などとびくびくしながら目を開けたのだが、

そこにあったのは、なんであろう、「壷」

「壷」

「壷 ON THE BED」なのだ。

英語で書いてもさっぱりわからないこの状況、頭が回らずうーんとうなっていると、夫が部屋に大笑いしながら入ってきて、


「もちゃん、これみてみて!!」

手には今にも充電が切れそうな髭剃りシェーバー。

「おもしろいです、ひゅるーってなりました、この音、きいてください、ひゅるー。」

確かにへなへなと鈍い音で今にも止まりそう、うん、そうだね、それで?

「とまりますた!おもしろいぞう!またやります。」

いや、ぜんぜん普通、面白くない。そんなキャッキャいうようなイベントでもない。


シェーバーを持って小躍りしていた夫だがふとベッドに目を留めると、


「もちんと壷」

そうなのだ、そうなのである、この壷何?魔よけ?

「おもしろいですからおきました、起きてもちんびっくり、すげいよー。」

すげくない、ちっともすげくないぞ!


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★このように、なんだか本当に31歳ですかって突っ込みたい毎日。


さて、私仕事でいろいろとばたばたしたり、ラップトップが壊れていたのもあって、前回の一時帰国からだいぶ時が経ってしまった上に、なにやら来月に緊急一時帰国することになりそうな我が家だが、忘れないように前回の思い出を書いておきたい。

それはもう満載で、突っ込みどころがいっぱいで、もうイギリスに帰って数ヶ月も経つのに降り立った中部国際空港のお話だけで今日も終わってしまいそうなのである。

以前ご紹介したように、夫も私も感涙に咽びながらセントレアについた。

私は日本人なので日本のパスポートがある。イギリスではいつもつっけんどんにされることが多いパスポートコントロールだが、ここは「おかえりなさい」といってもらえる私の祖国、日本。その言葉を聞くたびに涙が出るのだ。

しかし夫はここでも外国人である。

イギリスでは彼の場合オランダのパスポート保持なので、EUの法律によりパスポートチェックすらされないで素通りだが、日本では完全なる「外国人。」

私がさっさと入国審査を終えたというのに、彼はまだ列の途中である。その顔、

「はやく日本に入りたいんです。」

「むしろその柵飛び越えていいですか。

「だれかー、わたし、ぱちぱち男爵です、一瞬も惜しいんです、はやく走りたいです!」

頭の上に吹き出しが見えるように、彼の考えていることがわかる。わかった、わかったから、大人しくお願い。


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★だってにほんもおうどんも大好き。

私は心配でゲートの外から見ていたが、以前のブログに書いたように、夫はやさしい入国審査の方に「日本語お上手ですね」とまでほめていただき、無事に日本入国を果たした。

「さあ、日本です!まず、はらへた。」


出た、うどん食べたいビーム。


でも今回は飛行機の中で言い含めてあったので、「えびふりゃあにしましょうね。」「はい、えびふりーにします。」と大人しく私についてきた。

その途中でも、「あ、あれ、カツどんです、うわ、卵も乗っています、私あれがいいです、親子丼とカツと、うわ、うわあああ。」

「あた、おうどんありますよ、もちんのうそつき、もちんは名古屋はきしめんだからおうどん空港にないっていいました、あそこ、あそこみて!ふわふわでおいしそ、テンプラも乗ってる、タベタインデス!!」

「あら、これわみたことがありません、まろまろのご飯?(雑炊だったが)これもおいしんです、ちょっとたべてみよっか?」


「やた!セントレアキットカットみつけました、ちょっとかってもいいですか?」

もう、ほんの数百メートルなのに、まったく進めない。

「まるは、まるはで食べるって一年待ったんだから!!メニューも全部チェックして飛行機の中でずっと考えていたんだから!今回はお願い、まるはあああ!!」


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★それでもやっぱりお刺身も大好きなんだよね。


なんたって、イギリスでお刺身が食べたいと思ったら日系のお魚屋さんに行くか配達オーダーするか、日系レストランにいくか、それもとても割高なのでなかなか自分だけのために贅沢もできない。

たまーに発狂して、「もう無理!」と言うとき以外はめったに食べられない、いや、その回数も最近は在英6年目にして減ってきた気がする。

我慢するのに慣れたのか、諦めなのか、とにかくそんな状況で夢にまで見た新鮮なお刺身。

本気で夢にまで見た。

まるは食堂は小さなころ、まだ両親が離婚をする前に父とよく南知多に出かけていたころから知っているし、その後も祖母や母とよく訪れた。今でこそ大きなチェーンになってしまっているが、ぴちぴちのシャコを豪快にいただいた懐かしい記憶、あまり覚えていない小さなころの懐かしい思い出が垣間見える場所でもあるのだ。

えびフライは食べなくていいから、ここでお刺身を食べたい。

ずっとそう思っていた。

夫は外のメニューの写真をみて、「うわ、こんなにおおきなえびですか!」とすでにうどんを忘れた模様。

「すげいよー。すげいなー」と真っ赤になって喜んでいる彼を見て、「単純、いや、素直な人でよかった。」とつくづく思う悪どい自分。

「いらっしゃいませ!」

かわいい店員さんが信じられないくらいの笑顔でそう迎えてくださった。

「2名さまですか?」

はい、そういいかけた私をさえぎって夫

「はい、おねがいします、2名さまです!」



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★さすが男爵、自分も様づけ。
念願の雪見酒もしました。

さすがに空港でいろいろな人を見ているのか、かわいい彼女は一瞬もひるまずに、

「はい、2名様ご来店です!いらっしゃいませー!」


彼女に続いて店内に行くと、お店のあちこちから「いらっしゃいませ!」「いらっしゃいませー!」

威勢のよい声が飛ぶ。

ああ、日本だ、やっぱり日本。もうそれだけで感動。みんな元気がよいし、サービスが本当に温かくてうれしい。

「お足元少し段差がありますからお気をつけくださいね。」

そういう彼女、えええ、そんなことロンドンで教えてくれるのは


はげしく開いた電車とプラットフォームの隙間、たまに私などは足が短いので、「ちょっと助けてよ!手を引っ張ってよ!」と大騒ぎしないと乗れないのではと錯覚してしまうほどの奈落のそこに落ちそうなあれ、

「MIND THE GAP」

そのくらいではなかろうか。

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★ちょっと画像が見当たらないけれど、本当にこの電車魂抜けます。

ゴードンと私、もう入り口付近でこんなに感動してしまって、まだ空港から一歩も出ていない。この先大丈夫だろうか。

一年ぶりに帰って、私も在英歴が長くなるに連れて本当に自分がいちいち驚くことが多くなっているのに気づく。

お辞儀も美しいし、ものを渡すときの動作も指先まできれいだし、間違っても「ほらよ」ってレシピやおつりを投げたりしないし、ハンバーガーだけ頼んで「はーっ」ってため息つかれることもない。イギリスが悪いのではなく、日本が特別すごすぎる。

渡してくださったメニューを見たが、昔の私だったら「空港のご飯なのだから高くてそこそこでまあまあ。」などと生意気なことを思っていただろうに、今ではメニューを見ただけでかけ付けいっぱいビールが飲めそうだった。

「もちん、これ、これがいんです、おおきなえびひりーのてます、これは1ほん、2ほん、2ほんがいいです、に、に、にほん、やた、読めました。これ!これにする。」


そういって夫が指差したのは、3000円近くもする豪華なコース。

や、やめれ。

「ごーちゃん、まだ朝だからね?飛行機の中で散々機内食拒否したからおなかすいてるのはわかるけれど、朝だからね!これ、お刺身、煮魚、サラダ、茶碗むし、えびふらいとかいっぱいいっぱい付いてくるでしょう?断食した後にそんなに食べたらいかん!」

「いやだ、わたしたべる。」

そして、「すいましぇーん、ごちゅうもんおねげえしまーす」

自分で店員さんを呼ぶ始末、あ、また男爵、ご注文されるのね。


「はい、お伺いします!」


なんて、なんて、日本の女性の言葉遣いやしぐさ、かわいいんだ!

私がここでどきどきしてどうする。


さっと注文をとりにきてくださった彼女に夫が、

「こにちわ!わたしはこれをおねがいしま・・・・」

とデラックスなものを指差そうとしたので、

「すみません、これにしてやってください。エビフライ2本ついた定食で。私はお刺身の盛り合わせとサザエのおつくりとお味噌汁、ごはんください。」


「かしこまりました。」

「いやだぞう!!!!」


そこはさすがプロ、彼女はにこっと私の要求を聞いてくださると、「えびフライ定食お願いしますーー!サザエのおつくり、お刺身盛り合わせでーす!」

とキッチンに。


やった、勝った。


「・・・わたし、あれのあっちがたべたかったですよ、いぢわる!!」


ぶつぶついう夫、いいのだ、これから3週間もいられるのだから、いっぱいおいしいもの食べられるんだもの。

一年待った日本だもの、最初から飛ばしちゃもったいない。特別な特別な日本だからゆっくり味わおうよ。

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★念願の白川郷にもいきました!いっぱいの雪を見ました!



実はこれを書いている現在、イギリスで日本のことをいつも以上に想っている。

5月に入り、とてもとても悲しいことが2回も重なった。遠い日本で大事な家族に最後のお別れをいえなくて、私はイギリスの空を見上げながら「ごめん、お見送りできなくてごめんよ。」と本当に祈った。

ここは明るく楽しいブログにしたいのでこれ以上は書かないけれど、改めて日本は遠い、自分は無力だ、勝手に海外に出て好き勝手しているのに、帰ったら「おかえり!もっちゃんの食べたいものいっぱい食べよう!」って、日本でがんばってそれぞれ暮らしている家族や友人に甘やかしてもらって。

それなのにこういうときには駆けつけられない、役に立てない、傍にいられない自分がとてもあほに思えた。

夫にとってもとても大切な家族なので彼もとても落ち込み、すぐにフライトのチェックをしてくれたのだが、そういうときでも私を気遣ってくれる家族は、「帰ってこなくていい。落ち着いてからでいい、命日は毎月やってくるのだから。」と言ってくれた。

私はイギリスでそんな家族や友人の優しさに支えられて、夫の優しさに支えられてワンワンないた。

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★日本で一緒にスコーンもつくりました。


元気がなかった私に夫はうどんやらいろいろなご飯を作ってくれた。


「きょうわ まろまろ うどんです。」

「きょうわ おすし もてかえります。」

「あしたわ もちんの好きな スコーンつくります。」

「さあ、きょうわ やきうどん つくる べんきょうしました。こにゃくも かいました!」

「たぶんわたし、しいたけのごはんつくるできます、お味噌汁もつくります。」


散々甘やかされてそれでもおばかな私はメソメソとしていたのだが、ある朝起きてみると、家族の写真の前にきれいな白いバラが飾ってあった。

夫だとすぐにわかった。

お礼を言うと、「お庭できれいに咲いていましたよ!イギリスのお庭をみせてあげたいんです。もちんのお花が元気がないです、ちょっとかわいそうねー。」


あんなに切花が嫌いな人だったのに、お花をお供えしてくれたんだ。

私、あほすぎる、なにやってんだろう、もう「いかんぞう」


久々に見たイギリスの空はグレーだったけれど、とてもきれいだった。

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お肉のおばあさんがこんなにたくさんゆずこしょう持たせてくれました。


さて、男爵が頼んだえびふりゃー定食はどうであったか。

私が手を洗いにいって帰ってくると、ビールが2杯。

「あの、これ、なんですか?」

「びるですよ?」

「いつ頼んだの!」

「わたしの にほんご わるくないね、えへへ。」

どうやら自分で頼んだらしい。機内で死んだようにすべてを拒んでいたのは別人か?

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★そうね、別人ね。


「お待たせしました!」

そういってやってきたエビフライ定食に夫は、

「ぎゃー、すげいよ!」

本当に、それ以上のリアクションをした。「えびがピカピカ!!!」


いや、私も人事ではなかった、自分のお刺身をみて、ホカホカご飯を見て、サザエのうろをみて、本当に失神しそうになった。むしろお刺身のつまと大葉だけで1杯目のご飯が食べられる、そう思った。


私はあまりに自分のことに夢中で夫のことを気遣ってあげられなかったので、彼が「あついあついあつ!!」とホクホクのえびふらいにやけどをしそうになって思い出した。


そうだ、私たち日本にいるんだ。熱々のホクホクのカリカリの、こんなにおいしいお料理が出てくる日本に帰ってきてるんだ。


「これわ たいへん おいしいです、おいしすぎます、もうわたし イギリスにかえりません。」


夫は普段揚げ物はあまり好まないのだが、日本では思い切り食べた。テンプラ、とんかつ、中でもお母さんに連れて行ってもらったおうどんやさんの、「カレーかつうどん」という、彼の大好きなものがぎっしり詰まったお料理には、「もうこれわやばいがん。」と涙を浮かべながら食べていた。

前回までは「和食」と思っていた私も、日本では何でもとにかくおいしいのだと気づいた今回、ココイチのカレーも食べに行った。昔だったら「時間がないときにしょうがないかあ。」などとうぬぼれた頭でせっかくのお料理をいただいていたが、今回食べたらびっくりするほどおいしくて、夫が帰った後も一人で食べに行ってしまった。


夫も「こ、これわ!」と次からは大盛りを頼んでいたっけ。

そんな私たちの旅の始まりだったセントレアのまるは食堂で、私はそっとサザエをつまんだ。口に入れた。心に、体に、すべてに染み渡るおいしさだった。小さなころに家族といった海を思い出した、民宿を思い出した。

人には帰る場所が必要なのだと思った。イギリスで二人で生活をしていく毎日もとても大切だけれど、一年に一度くらいこうして心からリラックスしてもいいのではないか、安心してもいいのではないか、そう思った。

南アに夫の帰る場所はなく、彼にも私にとっても日本が帰る場所、愛する人、愛するものがいっぱいある場所、


「もちん、おいしいですか。」

「うん、すごくすごくおいしい、懐かしい。」

「ただいまですね。」

「ただいまですよ。」

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★日本のお正月は凛としてすばらしかたです。


こうして私たち、本当に一日目からとてもとても幸せにすごさせてもらった。この後の長いエピソードを終わる前に来月日本に帰るかもしれないけれど、そのときはニコニコ笑って元気に二人で名古屋にまた降り立とうと思う。


日本のみんな、イギリスのみんな、世界中の私たちとつながってくださっているみんな、本当にありがとう。

私たちは今日もイギリスで平和に暮らしています、笑ってにこにこしています、皆さんもお元気で!


★お知らせ★
スコーンの作り方の動画を男爵が日本語で紹介してくれた動画、早めにYOUTUBEにアップします。
私のチャンネルはこちらから。↓もしくはmomogramoで検索をお願いします:)

南ア人の豪快な味噌汁の作り方



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