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にほんが 好きすぎます。

2012/05/14 Mon 20:21

鼻歌を歌いながら「おかえり!」と、いつも元気に帰ってくる夫だが、その日はなんだか、やたら上機嫌であったのだ。

「にほんの てれびに インタビューされました、(えへん)」

鼻息も荒く、靴を脱ぎながら、誇らしげに話す彼、

どうやら、日本食材店で、妻から頼まれた「お豆腐、納豆」を買っていたところ、日本からロンドンに来ていたテレビのクルーに、「すみません」と。インタビューされたとの事。

「日本の食材について、あなたは現在、どう捉えていらっしゃいますか。」というような、内容であったらしいのだが、夫は、

「日本のごはんは、世界一おいしんですよ!」と、張り切って答えたという。

「むつかしいこと、わかりません、でも、奥さんは、日本人で、にほんのごはんが いつも こいしんです、納豆もお豆腐もたべたいんです。もし、まいにち、たべません、はい、すごく 怒ります!かんかん 怒ります!わたしも、うどん ありません、悲しいです。」

豪快に、そう、とんちんかんに、答えてきた模様。

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★え?かんかん?

なんだか、的があっていないこの答えに、はるばるロンドンまでいらっしゃって、夫にインタビューをしてしまった、日本のテレビクルーの方に申し訳なく思うのだが、

「すごく 怒ります!かんかん 怒ります!」は、

余計ではなかろうか。

しかも、お店の人に、日本語で、「こんいちは!」と話しかけた夫、

「いつも、ありがとうございますって、言ってもらいました。うれしんです。」

そりゃそうであろう、

お豆腐に納豆をしつこくリピートし、

なぜだか、必ず、しらたきも買ってくる君


いつだったか、どうしてもおなべに白滝を入れたくて、「しらたき、買ってきてね。」と、数年前に一度だけお願いしたのだが、

それ以来、かならず、

鍋でなくても「白滝」

お願いしなくても、「白滝」

しかも、一個だけ、必ず「白滝」

絶対に、買ってくるのだ。多分、ヌードルか何かだと、勘違いをしているのであろう。

それなので、お鍋をめったにしない我が家、誇らしげに買ってくる夫に、「いらない」と言えず、どんどん貯まって行く、その名も白滝貯金である。

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★「お豆腐、納豆、白滝の人」君の事だ。覚えてもらってよかったね。


そんな、日本が大すきなわが夫、てつお、ぱちぱち、みしま だんしゃく(血みどろ)であるが、最近、とても寒いのだ。

寒すぎて、ヒヤッとしたロンドンに、余計に隙間風が吹いてる。

朝が大の苦手の私だが、そんな妻に毎朝、夫は紅茶を入れてくれる。温かなミルクティーが冷める頃、「がばっ」と起き上がり、「あれ、どこにいるんだろう、てつおくんは。」と、寝ぼけながら、だらだらする妻、私のこと。

だが、たまに、かたんと、そのミルクティーを置く音で目が覚めることがある。ぼやーとしながら、夫を目で追うと、

「りんごりんごーりんごりんごりんごおおーー」

と、なにやらカクカク踊りながら呟いているのだ。

そのメロディー、まさしくブルーハーツ「リンダリンダ」。

あまりの寒さに、こっそり寝たふりを決め込む私。

またあるときは、

「なまむぎ なまごめ なまたまご!!!」

そう呟きながら、仕事から帰ってきた。

「なまむぎ!」

どこでそういうことを覚えるのか分からないのだが、TWITTERでも、

「なまむぎーーー!」とうるさい彼、友人らに、

「隣の客は」

「坊主が屏風に」

などと、さんざん構ってもらい、

「うははは。」と、嬉しそうであった。みんな、ありがとう。

先月などは、久々にローマを訪れ、日本人である私が、「いやー、おいしいものいっぱい食べたわあ。」と、大満足して帰ってきたというのに、

帰ってくるなり、(私の)「うどん」を夜中にゆでながら、


「ローマで食べたカルボナーラもおいしいけれど、やっぱり、うどんがほっとします。」と、

「あったまる」と、

なんだか、もう、何人なんだか、君。


せっかく、ローマ一番のカルボナーラといわれるお店を探して、予約した私、

無駄骨でしたよ!!

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★ジェラート10個以上食べた君にもびっくりしたけれどね。どこまで甘党。


また、友人の誕生日だからと、カードを書けば、

photo (1)


「すげりし の ひ あります くだちい」

本人は、必死で、親切心で訳しいるのだが、

もはや、原形をとどめていない、日本語に、友人も余計に大混乱であろう。

必死で、イラストまで書いたのだが、

photo (2)
★(訳)ビールでお祝いする友人とぼくと私。

やばい、犯罪的に、やばい。

この才能、やばすぎる。

「学校のクラスで、先生に、君は絵画と音楽の専攻は、あきらめたほうが良いと、変更を勧められました!(えへん)」

先生、勇気を持って、正直に教えてくれてありがとう。
おかげで、立派に、あきらめて、ITへの道を開くことが出来ました。

こんな夫と私の元に、なんと、南アから両親が移住してきた。

なんて、突然の、話の展開かと、私も驚くが、徒歩5分のご近所に、いきなり、本当に、彼らは引っ越してきた。

18歳で南アを出てから、ずっと一人でやってきた夫なのだ、照れもあり、意地もあり、どうしてよいかも分からず、毎日、そわそわしているのだが、

それでも、もちろん、嬉しいに決まっている。

引っ越してきた翌週、張り切って手作りのスコーンと、クロテッドクリーム、ジャムを可愛らしくバスケットに入れて、

「おかさん、きにいってくれるかな」と、緊張しながら訪ねていったのだ。

私に作るときは、「まあまあ」のバターなのに、その時は、「うんとおいしい、フランスのバター」をたっぷり使って、何度も何度もオーブンを覗き込み、やけ具合も気にして、どきどきしながら、頑張った君。

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★喜んでもらいたいものね。そうだよね。

みんなでスコーンをほうばりながら、世間話をしていたのだが、ふと、クリスマスの話になった。

「今年は、オーストリアにいるウォーレン(夫の弟)も、みんなも、イギリスに集合よ!いっぱい飾って、ケーキも焼いて、GAMMONも用意しなくちゃね、何年ぶりかしら、家族のクリスマス、楽しみだわ。」と、わくわくがとまらない義母に対して、

「え、わたし、にほんにいきます。ながい休みがあったら、日本に行く以外、やりたいことない。」

と、周りが凍る、爆弾発言をする夫。

空気、よんでくれ。頼む。

あんなに、緊張してスコーンを焼いたのに、

あほか!!!

どうして、そこだけ、正直すぎるんだ?

一気に青ざめて、泣きそうな義母、

「日本にマイボーイを取られた!」

いやいや。


あなたの息子が、勝手に、やっていることなんですが。

「ゴードン、お母さんとクリスマスを過ごしてから、日本で年越しすればいいじゃない!そうしようよ、ね。そうしよう!」

和を重んじる日本人の私、必死でそう説得を試みるが、

「いやだ。一日でもたくさん、日本で過ごしたい。休みがあるなら、日本に行く。」

義母、まさに、倒れる寸前、その横で黙々とスコーンを食べる、義父、妹よ、

ヘルプミー


「いや、いやよ!今年は絶対に、家族でクリスマスするんだから。ずっと、息子たちと、そうしたいって、ずっと思っていたんだから。うわーーん!!」

目に涙を浮かべて訴える義母、とんだ修羅場である。

結局、うやむやに、「帰る」と、むっつり彼らの元を去った夫であるが、帰り道に、

「スコーンは気に入ってくれたかなあ。」と言うので、

「そこじゃないんじゃああ!!」

と、いらいらっとする私。

「なんで、そんなに、日本がいいの?一度位、ミシェルとすごしてあげてもいいでしょう!」

そう怒り狂う私に、夫はポツリと、日本語で呟いた。


「わたしの もんだいは、にほんが すきすぎます。」

the(my) problem is

i love japan too much.


あまりにストレートなその言葉に、一瞬立ち尽くしてしまった。

嬉しいに決まってる、日本がすきすぎるって言われて、義母に罪悪感を感じながらも、嬉しくないわけが無いんだもん。だって、私の大すきな故郷だからね。

「おやすみ、あまり、ありません、だから、にほん いきたいんです。いちにち おそい できません。にほんは わたしの おうち です。にほんの おかさん おとさん いもうと ともだち みんな 私の たからもの。」

ぽつんと立ち止まりながら、そう呟く彼、

「南アの家族、ずっと遠いでした。でも、日本の家族、いつも、たすけてくれました。友達、南アにいません、日本が私の、おうちです。わたし、日本が、好きすぎます。それが もんだいです。」



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★じいちゃんの野菜畑、きれいだったよね。君の好きなとうもろこしも夏にはできるんだよ。


長野であぜ道を歩いて、雪を見て感動して、お母さんにドーナツを買ってもらって、子供みたいにいっぱい吸収していた君は、18歳で一人、南アを出て、きっと、こうした美しい光景や、優しさに触れることがとても少なかったのだろうか。

さみしくて、不安で、しぼんだ枯れ木の君に、日本のみんなは優しく、いっぱい、お水をかけてくれたのかな。

きっと、そうなんだよね。

ようやく、息をして、生きる喜びや、温かさに触れて、日本が君の「おうち」になったこと、私も嬉しいけれどね、

でも、やっぱり、今年位は、クリスマスを一緒に、お母さんと過ごしてあげてほしい。人にもらった優しさや温かさ、今度は、人にもらってもらう嬉しさも、いっぱい味わってほしいな。

君が一人でぽつんと寂しかったとき、日本のみんなが、いっぱい助けてくれたようにさ。

ミシェルも、南アから離れて、初めてのクリスマスなんだからね、寂しいと思うな。

子供みたいに、クリスマスの話をする義母の顔を思い浮かべながら、そう話すと、

「い、や、だ!!いやだ!」」

ひーーーー

だ、だめだ。

こんなところだけ、とっても、南ア人だ。

ストレートすぎる。

感動のお話、心の通じ合うほっこり物語でブログを締めくくれるかと思ったが、みなさんにうそはつけない。

「いやだ!いやーーーだ。」

すみません、ということで、多分、日本に帰ります。

「もちんは いいからね!クリスマスしたいなら、ロンドンで どうぞ!でも、わたし、かえりますよ!いっぱい しょうちゅう のんで おすし たべて うどん 食べて、ともだちと おかさん おとさんと としこし しますよ!味噌煮込みも たべます!ゆずこしょうの やきとりも たべますよ!写真いっぱい おくりますよ!いいですか!」

ひーーー



いやだ、わたしも、それはいやだ。

私「いやだよ!何なら、君のお母さんだし、君が残れば」


「(oh hell no) いやだあああああ!!」

日本の皆さん、本当に、夫は、ここまで、日本が好きなようです。すきすぎるようです。

こんな夫に、どうか、今度は、「分かち合う喜び」を、教えてくださいませんか。

「日本が好き過ぎる」といいながらも、言動はきっちり「西欧的、個人主義」の夫に、次は厳しく、

「分かち合いの精神」を、教えてください。

すみません、もう、手に負えません。ここは、やっぱり、いつも助けてもらっている日本のみんなに、お知恵を拝借することに。

ということで、どうなるやら、グラム家の2012年。

楽しいメンバーも増えて、私たち、ここで、元気です。

みなさんも、どうか、お元気で。

ああああ、ほんとうに、どうしよう。クリスマス。



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捨てられないんです。

2012/02/17 Fri 02:29

夫は、「捨てられない人」であると思う。
以前ブログでご紹介した、「枯れてしまったひまわり」をはじめ、夫の部屋を掃除していると、「なんじゃこりゃ。」と、脱力してしまうものがわんさか出てくる。

普段は、むしろ、夫のお母さんの影響で、綺麗好き過ぎる位なのだ。キッチンに一滴でも調理後の油が飛び散っていると、「いやだ!」と、ごしごし、先日などは、「もちん、わたしは きょう そうじき しますから ね!」と、ぐうたら妻を横目に、週末の朝から「ごおおおお」と、掃除していた。

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★私のキッチン、ぴかぴかおねがいします。

ダイレクトメールなどは、どんどん、片っ端から、リサイクルボックスに、率先して持っていくし、着なくなった衣類も、チャリティーボックスにどんどん入れる。おかげで、すっきりした、「物を持ちすぎない暮らし」をしていると思っていたが、それが、彼なりに、「捨てられない」ルールがあるようだと、気がついた。

ゴードンの弟、すなわち、私の義理の弟は、エジプト人とオーストリア人の血を持つ女性と結婚し、アラビア語も話せないのに、「それじゃ、俺、エジプトに移住するからね。」と、あっけなく、当時住んでいたロンドンから、その女性と一緒に引越しをしてしまった。

「せっかく、ロンドンで、仕事が軌道に乗るところだったのに、あほか、あいつは!」と、南アから出てきてたったの3年で、今度はエジプトに行く弟を心配しながらも、夫と私は、二人が住んでいたフラットでのお別れパーティに出席したのだ。

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★君たち、今は、そしてオーストリアにいるんだよね。

弟が結婚を決めた女性は、とある大手航空会社の、ベテランキャプテンの一人娘だった。そのため、普通であったら、目の玉が飛び出る位、手間もお金もかかる海外引越しも、「パパが運んでくれるから。」と、すっかり、父の職権を乱用し、自分たちはただでファーストクラスで帰国、荷物は何百キロを、同じ系列のエアラインで無料で搬送してもらい、私たちが、手に豆を作りながら、自分たちで引越ししたのとは大違いで、「うふふふふ、さよならー。」と、さわやかに、シャンパンを飲みながら、出発の当日は、空港でお父さんにタダでもらった「食券」まで振りかざし、ベーグルを山ほど食べ、去っていったのだ。

それなので、お別れ会の時には、「パパが運んでくれる予定」の荷物が、うんざりするほど、フラットに積み込まれていたが、その際に、どうしても、処分し切れなかったものがあるらしく、「私と思って、使って!」と、涙ながらに様々なものを夫に託していったらしいのだ。

私は、そんな事にも気付かず、その後、夫の部屋を片付けていたところ、なにやら、ものすごく妖しいものをたくさん発見した。

エレファントの家族、父象、母象、子供の象、みんなが、力をあわせて地球儀を持ち上げている、真っ黒のものすごく、すごく重たい、置物やら、


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なにやら、魔よけであろう、チャーム、そして、香炉。

「なんで、こんなもの、もらってくるの!」
そう夫に問いかけたが、答えは「わかりません。」

「それじゃあ、これは、好きですか?いりますか?」
問い詰めたら、「い、いらない です。すきじゃ ありません、すごく へん。」

そういうものだから、「それなら、捨てるよ!」と、ゴミ箱にもっていこうとしたところ、
「いやだっ!!」
だだっと駆け寄ってきて、それらの前に立ちふさがるのである。これでは、以前お話した、「間引きを妨害する夫」と同じではないか。

「いらないって言ったでしょう?」
「いりません!すごく へん!でも、すてるの いかん!」

じりじりと、間合いを詰めて、奪い去ろうとしたが、必死で守るので、仕方がなくあきらめたのだ。

あれから3年、未だに、夫の部屋に封印されたそれらは、夫のお気に入りのフィギュアたちと並んで、埃をかぶっているのだが、夫のおもちゃも増え、それらの置き場所がなくなっているというのに、

「象を片付けたら・・・」
「いやだっ!」

てこでも動かないとは、このことであろうか。

また、先日は、ありえないものを発見して、思わず「ひえーー」声を上げてしまった。

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サザエさんドロップである。

た、確か、これは、私が○年前に一人で里帰りしたときに、友人から預かり、夫に「お土産よ」とあげたんじゃなかっただろうか?

夫は、ドロップの缶を振ると、「コロコロ」と可愛らしい音がするといって、嬉しそうに、何度も缶を上下に振ってはニコニコしていた。デスクの近くにおいては、気がつくと、「コロコロ」と、両手で大事そうにもって、振っていたはずだった。

チェックすると、「ひーー」
蓋すら開いていない、密封、○年物の、サザエさんドロップを発掘してしまった。

恐る恐る缶を振ってみるが、うんともすんともいわない。
「ひーー、固まってる!」

帰宅した夫に、「捨てるように」とお願いしたが、やはり、「いやだ!」
理由は、「日本の、特別な、ものだから!」

そんな理由で、捨てられないものが、ごまんとあるのだ。

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新幹線の指定席券。

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車の免許すら持っていないのに、駐車場案内のチラシ。

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京都で友達と訪れた、鶴屋さんの和菓子のカタログ。(平成22年版)

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じいちゃんからもらった、お餞別の入ってた、ぽち袋。

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姪と一緒に漢字を練習した、チラシの紙。

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チラシの紙、②「やっぱり麦が好き。」

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ご祝儀袋の、水引きの部分。

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友達といった、居酒屋の、箸袋。

その他にも、わんさか、わんさか、観光地のパンフレットにチケット、友達にもらった「資生堂パーラー」のチョコレートの空き箱、妹が、「コーンスープ、おなべに入ってるよ。」と書いてくれた、蝶々の形の直筆メモ、有効期限の切れた「ワタミ」のメンバーズカード、フレッシュネスバーガーのナプキン、私があげたプレゼントの包み紙、リボン、道でもらった「おうどん」割引券(有効期限切れ)などなどなどなど、

「ぎゃーーー!」

びっくりするものが、彼の宝箱に、わんさか、大事にしまわれているのである。

「ちょ、ちょっとだけ、整理しようよ。」
「いやだ!いかん!かわいそう!おもいで です。」

その時、はっと思い出した。
私たちが、今の家に越してきたとき、要らないものを整頓したのだが、四隅は穴が開き、中は硬水で白くマークがついた、使い物にならないポーチを発見した。あまりにぼろぼろだったので、
何気なく捨てようとすると、「ああああ!!」

夫が、それを、阻止した。

実は、彼がいないときに、私は、そのポーチの横にあった、ボトルのキャップにさびがついた、古い、古い、シェービングクリームや、ローションを、表のゴミ箱に捨ててしまっていた。
あまりに汚く、ただ、一度も使っていないようだったので、歴代のハウスメイトが、おいていったものだと勝手に判断した。

「ここにあった、ボトルたちは?」と聞かれ、私が「捨てた。」というと、夫は「はっ」とした顔で、あわてて、外のゴミ箱に走った。

寒くて、吐く息が真っ白になりそうな日だったのに、ゴミ箱を何度もあさり、とうとうそれらのボトルを発見した時、夫の鼻の頭は真っ赤になっていた。

「ごめんね、大切なものだと知らなかったから、洗って、もう一度、綺麗にしておくね。」
あまりの夫の慌てぶりに驚き、私も、確かめもしないで、勝手に捨ててしまった自分を責めながら、やっとの思いで、外で「ぼけー」とボトルを抱きしめて立ち尽くしている夫に、そう声をかけたのだ。

夫は、「はっ」とした顔で、じーとどこかを見ていたが、「そうだよね、そうだ。」
小さな声でそう呟いた後、今度は私に聞こえる位のおおきな声を張り上げて、
「もう捨てるときだよね。そうなんだ。」
せっかく拾ったボトルを、また、ゴミ箱に入れてしまった。それから、私が手に持っていたポーチも、その上から、突っ込んで、がんと蓋を閉めた。

そのまま、何事もなかったかのように、黙々と引越し作業を進めるので、私も、それ以上、何もいえなくなってしまい、その夜はそのまま、過ぎようとしていたのだが、たまたま、オンラインになった、彼のお母さんに、ふと、気になって、その話をしたのだ。

「まあ!そんなもの、まだ持っているの?あれは、私が、ロンドンを訪れた、7年前の、彼へのプレゼントよ!大きくなった息子を見て、とても嬉しくて、クリスマスにあげたものよ。まあ、なんてこと。」

ああああ、やっちまった、私は、大ばか者だ、頭をガツンと殴られた気がした。私がここにくるずっと前に、お母さんは、南アから彼を訪ねて、ロンドンに旅してきたとは聞いていた。
きっと、優しい夫のことなので、嬉しくて、大切に取っておいて、使えなかったに違いない。だから、どれも、まだ、満タンに残っていたのだ。
お母さんから手渡しで、プレゼントをもらうことは、それ以降なかったであろう。
彼の、大切な思い出を、「見かけが汚い。」という理由で、私は捨ててしまった。

慌てて、こっそり、拾いにいった。とても寒い夜だった。

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★今朝は鳥の声がしました、春が来ましたと勘違いしました、半袖復活しました。

そして、今でも、我が家のバスルームに、そのボトルは、ちゃんと閉まってある。
「いいよ、いいよ!」そういう夫だが、やはり、捨てる気はないようで、大掃除のときも、「ふんふん」いいながら、棚をふいたあとは、きちんと、元の場所にしまう。すでに、アルコール分が飛んで、量が減りつつあるのだが、こうなったら、どこまでも、夫の気が済むまで、もっていくつもりだ。

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私もかつては、こんなに飛行機にしょっちゅう乗ることになるとは夢にも思わず、旅行のアルバムには、航空券も、どこどこ美術館の入場チケットも、きちんと貼り付けておいたものだ。
それが、今は、帰ってくるなり、ぽいっと捨ててしまうようになり、一体、私にとって、何が大切なものであるのか、たまに分からなくなってしまいそうになる。

物にも命が宿っているということを、夫は教えてくれた。
夫は、私より、持っているかばんも、洋服も、靴も、うんと少ないが、大切なもの、何を大切にすべきかを、心から知っている人だと、「捨てられない人」ではなく、「捨てない人」なのだと、嬉しく思う、この頃である。

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★私も、捨てないもの、実はいっぱいあります。

劇団シアターウィークエンド 2012年2月スタジオ公演「キニサクハナノナ」
妹や、知人が出演しています。名古屋近郊の方、よろしくお願いいたします。



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イギリス・日常 | コメント(20) | トラックバック(0)
日本が大すきなわが夫、「ぱちぱち てつお」(自称)

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★4年前は山男でした。

フランス人の奥さんを持つ英国の友人から、「子供が生まれたら、日本名をつけたい。雪という単語が大変きれいなので、YUKIと名付けたいんだけれど、どうだろう。」と、相談を受けたと浮き浮きスキップ状態で帰ってきた。

「すてき です ね!いいと おもいます!」

得意顔で、鼻をふんふん言わせながら、知った顔をしてそういう夫。

「それじゃ、私たち、もし子供が授かったら、なんて名前にしようか?」

何気なくそう聞いてみると、夫は「うーん」と考えて、

「鈴木。」

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★全国の鈴木さん、すみません。どうやら、本気で、「鈴木」さんが好きなようです。鈴木さんTシャツがあったら、着ると思います。

そりゃ、名字だもの、無理である。

「ごーちゃん、それは、日本ではファミリーネームだから、変だと思うよ。」

「いやだい!鈴木が いい!」

こんな夫に相談したなんて、その友人も、危なっかしすぎる。夫は何せ、過去にも、日本の友人のお子さんが生まれた際に、「びっくりした ぼぶは どうですか。」と、真剣に名前を考えていた、すごいセンスの持ち主なのだ。

鈴木さんは「だめ」、そう言うと、夫はとても残念そうであったが、

「それじゃ、くろごっち さん。」

「いっそうだめだ!!」

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★今日は、「ただいま、すがきやさん」と言いましたね?

まだ私が夫と結婚するずーーっと前、私の旧性は「黒河内(くろごうち)」であった。

人生色々あったおかげで、名字が今まだに4度ほど変わった私であるが、夫にその、「黒河内」でをローマ字で書いて説明していた時のこと。

KUROGOUCHI、こう書いたのだが、南ア生まれ、英語が母国語のわが夫、「う」の発音が大変苦手である。

「くろご、く、くろご・・・」

苦労していたが、うーんと唸ったかと思うと、

「くろごっち さん。」

怪しい、国籍不明の、それでも、うまく出来た名字が、夫の口から発せられ、私はのけぞった。本気で、のけぞった。

「違う、それ、うまいけれど、ぜんぜん違う!」

「くろごっち ちがい?」

「くろごうち!!」

ちなみに、その時、夫が大好きであったメタルバンドのメンバーに、
東欧出身の「○○ビッチ」さんがいた。それは、素晴らしく、メタルなお方であった。

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★「う」の発音が苦手なわたしは、南ア生まれです。


さて、その夫、毎日「小学生の漢字ドリル」を勉強し、先日は、1年かかったが、ハリーポッターの分厚い日本語版の本も、なんと、読み終えてしまった。

「日本が大好き!」そういう夫を、何年も、胡散臭い目で見ていたひどい妻であるが、ここまでの執念を見せられると、「すいませんでした!」と、さすがに認めざるを得ない。

11歳の姪からのお手紙に、「もっとたくさん漢字を勉強して、ゴードンを追い抜かしたいです。」とあり、「やだ、追い抜く ありません!!」と、いっそう「ドリル ドリル!」と、必死になっている模様、「ドリル わすれた」と、出勤途中に、家に取りに帰ってきたことすらあるのだ。君は小学生か。

そのおかげで、最近は、漢字や、単語も、どんどん覚えているのだが、変な質問や勘違いも、いっそう増え続け、

「もちん、ミッション・イン・ポッシブルは、みっしょん むりむり と いいますか。」

「いいません。」

「ローリング・ストーンズは、まろまろ いわ さん いいますか?」

「そんな変なバンド名のミック・ジャガー、誰も見たくありません。」

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★そうだね、山男の頃から、こんなに日本が好きだったんだね。

99パーセントを日本語で頑張っているTWITTER、@danshakutetsuoでも、「ぼおお」と唸っているので、何がそんなに退屈なのだと不思議に思って聞いてみたら、

「boo」と言うつもりであったことが判明。

「それは ぼおお では、ありません。ブーといいます。」

「いやだ!」

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★2年前、日本から帰った直後の君のお弁当。潤ってたね。

わたしは いっしょう にほんじん なれません、そう言いつつ、肩を落として落ち込む夫であったが、そういえば、今回の一時帰国、お寿司を食べに入ったお店で、となりに「日本語がぺらぺら」の「アメリカの方」が座られた。

日本にお住まいなのであろうか、本当に流暢な日本語で、素晴らしかった。お寿司屋さんの大将とも、会話を楽しまれ、頼まれ方も、とてもスマートであった。

すると、それまで元気だった夫が、急に「しょぼーん」となり、大すきな「しめ鯖」も食べられず、終いには、悲しさのあまり、おなかまで痛くなってしまったのだ。

「わたし 3ねん じぶん で べんきょう します、でも にほんご ぺらぺら ありません、どうして!!!わたしも にほん い すみたいん です!」

お店を出て、情けなくなったのであろうか、悲しみいっぱい、自分にいらいらする夫、

「ごーちゃん、私は、その倍くらい、学校で英語を習ったけれどね、今でもロンドンで、上手に話せないことが多いでしょう。先生もいて、テストもあって、必死で勉強したけれどね、それでも、ぺらぺらじゃないでしょう。ごーちゃんは偉いよ、一人で勉強してるんだから。」

「しらん!もちん ぺらぺら です!」

「郵便局に行くのもね、未だに嫌でたまらないのよ?お店の人と話すのが億劫なときも多くて、セルフチェックアウトに並んでしまうこともあるの。エンジニアさんや、ピアノの調律の人が来る日は、朝からとても緊張してるの。私は、英語を話す国に5年も暮らしているのに、まだ、こうなのよ。だから、ごーちゃんは、偉いの、あせらなくていいの。」

「いやだ!ぺらぺら なりたいん です。おかさん おとさん もっと わかりたいん です、もっと はなす ほしいん です。わたしは ぜんぜん ぺらぺら じゃない!」

いやだーーと、まるで、青春映画のように、駆け足で、鴨川にかかる橋を渡る夫、彼の気持ちが痛いほど分かる私は、追いかけられなかった。

本当に悔しいのだろう、いつまでも、「違う」存在である自分が、情けないのだと思った。
私がそうだから、ロンドンで、そういう思いを、常に抱えているから、心から、夫の気持ちが、よく分かった。

私のロンドン1,2年目は、あっという間に過ぎた。外国で暮らしていると言う、妙な高揚感で、自分に何が足りないかなど、全く気づく余裕もなく、あっという間に過ぎた。

2年目も終わりになった頃、急に、それまでの「観光気分」から、一気に現実に引き戻される気持ちを味わった。毎日、やることはたんまりあって、夫に頼ってばかりでは、一人前ではないのだと、そこに言い訳は存在しないのだと、気づいた。

そこに、夫が職を失ったり、貸し出していた、ロンドンの家の管理をお願いしていた業者が、私たちが頂くべき、借主からの賃貸料を持ち逃げしていたことが分かるなど、夫にもとても難しい時期が訪れた。

数ヵ月後、ようやく見つかった夫の新しい仕事は、「ファッション」、「トレンディ」、夫が普段から毛嫌いしていることを発信している雑誌社で、みんなが毎日「あら、その、ジミーチュー素敵ね。」、「あなたのマルベリーこそ、なんて、LOVELY!」、「そうそう、この○○年の、ワインがね・・・。」そんな同僚たちの中で、「しゅみは 芝刈りと ゲームと おもちゃ。」などといい、「業火に焼かれるどくろ」のTシャツを着た、うちの夫がうまくいくはずもなかった。

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★引っ越してきたときの我が家の庭、すごかったけど、君は「かわいそうだ、刈りたくない!」といったっけ。

そんな中、2年前に、日本に一時帰国した。
妹の家にやっかいになり、温かな時間をすごして、私たち、幸せだった。もう、住むところは日本しかない、そう思えた。

ロンドンへの帰国がせまったある日、夫が、畳の部屋に閉じこもって、背中を丸めてしまった。
妹が、「どうしたの?」そう聞くと、「かえりたくないんです。」と言ったらしい。来てくれていた母も彼のそばに座り、妹と二人で、話を聞いてくれた。
「日本が 好き みんなが 好き、かえりたくない、ロンドンで せいかつ は とても むつかしん です。かえりたく ないんです。」
そう言ったらしいが、私は辛くて、とても話を聞くことが出来ずに、台所にいた。

その次の日、妹が、とある方を家にお招きした。
ゴードンが大好きで、あこがれる、日本のとある会社で働かれるボスで、妹はご縁があったのだが、あまりのゴードンの様子に、「何か、できることはないか。」と、彼と話をする機会を設けてくれた。

とても、とても、お忙しい方なのだけれど、私たちと一緒の食卓を囲んでくださり、ゴードンの話を、必死で聞いてくださった。そして、きちんと、日本で働くと言うことについて、話をしてくださった。

ゴードンは、その時の、会話が、ほとんど分からずに、ものすごく、ショックを受けたと言う。
自分が「日本」にこれば、何かが楽になると期待をしていたこと、また、家族にもこんなに助けてもらったのに、日本語の能力も、自分の力不足も、日本の慣習への知識も、全く及ばず、どうすることも出来なかったのが、悔しいのではなく、ただただ、事実として、そこにあることに気づいたと言う。

話をしていただき、お越しいただいたのに、「これが今、日本でおいしい堂島ロールです!よろしければ、どうぞ!」と、温かいそのお方に、自分に足りないものを、たくさん気づかせてもらった夫は、「もう一度、出直してくる、ロンドンで、日本語の勉強も、キャリアも、もっと頑張ってきます。」と、心を決めた。

妹は、言ってくれた。「私のお姉ちゃんを面倒見てくれたんだからね、ロンドンで一杯助けてくれたんだからね、ごーちゃんに何かあったら、ここで暮らせばいい、私が少しの間だったら、全部引き受ける、ここで暮らせばいい!」

二人の子供を抱える母なのに、そう言ってくれた。

日本に来るたびに、彼は、今までもらうことがなかった何かを、たくさんもらって、こうして帰っていったのだ。

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★その年は、とても、寒かったですね。

不思議なことに、日本から帰りすぐ、夫に転職しないかと、オファーが来た。
それも、2社とも、在英の日系の会社、そして、奇跡なのか、そのうちの一つは、彼があこがれて、大好きで、「働きたい」と強く希望していた会社、すなわちお会いした、「日本の温かなボス」と同じグループ会社からのものであると、面接で知った。

私はスーパーでその時、「面接大丈夫かなあ。」と、買い物をしていたが、珍しく夫から昼間に電話がなり、「もちん、たいへんです。うれしんです。やったー、スゲイヨー!ぱちぱち です!!」と、良い知らせを聞いて、嬉しさのあまりに、となりのおばちゃんに抱きつきそうになってしまった。

「夫の新しい仕事が決まった!」思わずそういうと、周りにいたみんなは、「やったじゃない!」、「よかったわね!」と、自分のことのように喜んでくれた。嬉しくてたまらない私は、レジのお姉ちゃんや、バスの運転手さんにまで、「ねえねえ。」と、報告したものだった。

ロンドンに帰ってきてよかった、そう思った。そして、また数年、いや、いつまでになるか、ずっと長くなるのか分からないけれど、夫が大好きな仕事をやり遂げるまで、ここで頑張ろうと思った。

こんなに、奇跡のような、事は、人の温かな心や、本気で心配してくれる思いやりが運んでくれるとしか、思えない。妹や家族、みんなの気持ちが、幸運を引き寄せてくれたとしか、今でも思えない。

あれから2年、夫は毎日、楽しそうに会社に行っている。日本に帰る話はうんと先になりそうだけれど、それでもいいと思う。今回、あれから、2年ぶりに帰った日本は、変わらず優しかった。悔しかったおすし屋さんでの件は、夫の日本語学習熱に、さらに、火をつけてくれたし、ライバルの姪に、負けるわけにもいかないのだから、悩んでいる暇はないのだ。

幸せも喜びも、学ぶことも、人がいつも運んでくれる。生まれた南アに、友達が一人もいない夫のアドレスブックには、ずらりと日本の家族、友人、知人の名前が刻まれている。

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★春もまた、めぐってきますよ。

そして、私は、そのみんなが、「ぺらぺらじゃないゴードン」を愛してくれていることを知っている。

私のイギリス滞在は5年になったが、気がつけば、こちらでも、何でも話せる友達が出来て、日々は、確実に、穏やかに過ぎている。ふと、「春のアスパラガス」レシピ特集のある雑誌を、本屋で立ち読みしていたところ、「アスパラガスとポーチドエッグ、ゴートチーズにビートルートサラダ」なるものを見て、「むふふ」と、訪れる旬を、イギリスで、心から楽しみにしている自分にも驚いた。

今まで、イギリスの雑誌のレシピを見て、「旬」を浮き浮きと、身にしみて感じたことがなかった。ここで育っていないからだ。それが今年は、なんだか違う。

誰にでも春がやってくる、暗く辛い冬だから、春が暖かく、美しい。日本のみんな、私たちは、今日も元気です、皆さんも、お元気で!

★コメント欄再開しております。

劇団シアターウィークエンド 2012年2月スタジオ公演「キニサクハナノナ」
妹や、知人が出演しています。名古屋近郊の方、よろしくお願いいたします。



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またね、日本。

2012/01/20 Fri 07:58

みなさま、遅ればせながら明けましておめでとうございます。
去年のうちに一人で勝手に明けてしまっていた夫、ぱちぱち男爵と共に、
2年ぶりに日本に一時帰国をし、年末年始を日本で久々に過ごした後、
先週ロンドンに帰ってまいりました。
皆様にとって2012年が平和で穏やかで、温かなものになりますことを、
心よりお祈り申し上げております。

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★元旦は長野のあぜ道を嬉々としてあるいていたね。南ア育ちの君は、こういう広大な土地を持ちながら、治安により、歩けたことはほとんど無かったものね。(長野の宮田村、父の実家)

「とまりますたよ。。。」
3週間の日本でのホリデーの後、久々に出勤した夫、ぶうっとした顔でその夜は家に帰ってきた。
みんなに大幅遅れての新年初出勤であったので、よほど忙しかったのではと聞いてみると、
「ちがい!でんしゃ うごくしません!」

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★日本では車や新幹線の移動、うーんと楽々、甘やかされたデスよ。

さらに膨れて怒るので話を聞いてみると、朝、時差ぼけでふらふらで駅に着いた夫、
寝ぼけ眼で見たものは、電車の大幅な遅延、もしくはキャンセルで、相変わらず足止めをくらっている
人々の群れだったと言う。

またか、とうんざりする夫であったが、その理由を聞いてひっくり返ったそうだ。

「昨晩のうちに、電車に電気を伝える、パワーケーブルがそっくり盗まれました。したがって、
30分に1本しか運行できませんが、まあ気長に待ってちょー。」

ここは南アか?

夫の故郷、南アでは、パワーケーブルに使われる銅が高く売れると言うので、その盗難が相次いでいると言う
話は聞いていたが、

「イギリスでも おなじんです!」

おかげで45分も会社に遅刻し、憤慨する夫、ウェルカム バック TO ロンドン である。

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★憧れの舞妓さんにもお会いして、ますます日本が大好き。ひっくり返って「帰りたくないんデス!イヤダー!」と暴れました。それ、私のセリフなんですが。

思えば、パリ経由でヒースローにへろへろでたどり着き、ようやく我が家の玄関にたどり着いた私たちを
迎えてくれたのも、相変わらずの光景であった。

玄関先に、見覚えのあるダンボールが二つ、ごつんと積まれている。

先に鍵を開けようとした夫は、それを凝視していたが、やがて魂が抜けたような声で小さく叫んだ。

「ヤマモトォー!!」

後ろからこわごわ覗いた私、見えてしまった。ダンボールにあるそのマーク。
帰国の際に、日本から大切に、EMSで送っておいた、私たちの食料やら、夫のおもちゃやら。
確か、クロネコヤマト(注:ヤマモトではない)のダンボールに入れたはず。

2つで13000円も送料払ったよね?

なくされたら困るから、EMS使ったはずよね?

船便か迷ったけれど、すっごく大事なものだったから、EMSにしたんだよね?

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★かわいらしいお友達にもらった、こういう宝物とかも入れますた。

脱力する夫の背中を眺めながら、私も泣いた。

見覚えのある猫ちゃんのマークのダンボール二つ、めっちゃ放置されてるのは気のせいだろうか?

「ノーーーー!!」

思わず駆け寄った夫、何しろ、中には、2年も日本で預かってもらっていた、ぐりふぃんなんたらちゃんの
フィギュアが入っているのだ。

「おでんの フィギュアがほしい。」

そう言い出した2年前、それがオーディン何とやらであることに私が気がつくまで、
30分近くも「おでん フィギュア」で検索しては、現れる画像に、「へん」と文句を言っていた夫、

こんにゃくや、ちくわ、出汁がたっぷりしみこんだ卵の画像を見ては、「ちがい!」と、不思議がっていた夫、

そりゃ、違うよね、「オーディン」と「おでん」、ぜんぜん違うわ!!

大爆笑する私の横で、真っ赤になりながら、必死で頼んだぐりふぃんちゃん(うろ覚え)、日本の家族に
無理やり預かってもらっていたのだが、今回ようやく、念願かなって、2年ぶりにイギリスに送ったというのに、

「ノーーー!!!」

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★男爵 ぱちぱち てつお、気になることはおもちゃとゲームと映画と庭の芝。

君の気持ちは、痛いほど分かる。

配達された日付を見ると、なんと、3日前。まるっと3日間も放置されていたらしい。

私の大事な、海苔やら、海草やら、その他もろもろ、命綱と言うべき、厳選した食材も
野ざらし3日間。何度も言うがEMS送料13000円、日本の郵便局がこれを聞いたら卒倒するのではないか。

不在配達表には、「だって、君もいないし、隣近所も留守だったから。」

配達のトラブルは以前こんなことも、あんなことも、あったけれど、EMSでやられたら
もう笑うしかない、ウェルカム バック TO イングランド である。

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★私の名古屋のソウルフード、スガキヤのラーメンを、この辺の狐が「興味なし」と素通りしてくれてよかった。

さらに遡った元旦には、ロンドンの友人から「緊急」の電話が日本に。

以前空き巣に入られて以来、警備システムを家に取り付けているのだが、
その会社から、「モモグラモ宅の警備装置に何やら異変があった。」と、電話が入ったと言う。

私たちがイギリス国外から出ている間や、連絡が取れないときは、その友人夫妻に
連絡が行くようになっていたため、その知らせを受けた友人夫婦は、あわてて家の様子まで
見に行ってくれたと言う。

ただ、あほな私たちは、鍵を渡していくのを忘ほれ、家の様子は外からしか伺うことができない。

「空き巣にまた、入られたんじゃ?!」

そんな不安がよぎった。どきどきである。元旦からやめてほしいのである。

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★これぞ日本の光。せっかく優しい人たちと、ぽかぽかの光に、久々に癒されて、ダラーとしているところに、海を越えてイギリスからなんか飛んできたぞ。

友人にお詫び、お礼を言うと共に、警備会社に連絡をとったのが、日本時間の午前4時。
こたつで寝入っていた父と母の横で、こそこそと国際電話をかける私たち、母の寝言、「いたたた、どうしよう。
イタイ イタイ!!」を聞きつつ、イタイのはこっちのほうだと思いつつ、胸はどきどき。

「ハロー」

ゆるーい感じでようやく電話に出た警備会社の受付の人に事情を話したが、我が家の警備システムにエラーが出たと
いうものの、「どんなエラーかは分からない。」と言う。

エラーコードとかでわからないんですか?と夫が食い下がるが、「知らん。」とあっさり、
「ただ、センサーでは、異常があったような様子は無いので、電話回線に何かあっただけじゃないのかなあ。わかんないけれどね。」との事。


結局、日本からはどうすることもできないので、その後2週間はひたすら、空き巣に入られていないことを
願いつつ、いや、実は、あまり考えずに、日本が楽しすぎて、「まあいいや」と、ほぼ忘れていたのであるが、

「ノーーーーー!」

玄関に猫のダンボール2個を見つけ、脱力しながら家に入り、

「あ、そういえば、何かあったっけ。」

そう思って警備システムを見てみれば、おなじみのエラー。

「電話回線が落ちました。確認してください。」

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★こう、なんだか、甘いもの食べても許されるって思うわよね。このストレス。


実は、このシステムを取り付けてから、夜中だろうがなんだろうが、電話回線が落ちるたびに
警備システムもエラーを起こし、「ぴっ ぴっ ぴっ」と、そのエラーを告げるアラームが
延々、「わかっとるわい!」と、確認のボタンを押すまで、しつこく流れるという、まさに、


「警備強化したけれど、なんだか別の意味で寝不足」

な状態に陥っていた我が家、

1.何で電話回線がしょっちゅう落ちるのか

2.普通落ちないものじゃないのか

3.警備システムが100回以上ダウンしても、警備会社から確認の電話があったのは
そのうち2、3回

4.そのうちの1回が日本滞在時 うわあ ラッキー

5.明けました おめでとう 元旦から イギリス ありがとね

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★夏の昼間なのになぜこんな写真、グレートブリテン。

日本にいても、逃れられない ライフ イン イングランド、夫も私もこれには魂が抜けた。

それでも、私たち、日本でいっぱい、よいエネルギーをもらったものだから、
「まあいっか。」と、心は穏やかである。

むしろ、この状況も、なんだか楽しく思えてきて、「イギリスの人にはよそ者がご迷惑をおかけしておりますが、どうぞよろしく。」くらいの謙虚な気持ちまで、5年目にしていっそう芽生えている次第。

夫は、「いやだ、もう、かえりたい。」と、パリの空港に着いたときから弱音を吐いていたが、
「ヨーロッパの血が流れる君が弱音を吐いてどうする!」と、妙にハイテンションな私、

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★1月だと言うのに、色鮮やかな日本の美しさに、涙が出ちゃったね。

そりゃ、気持ちは分かるよ、日本を出発前に、うっかり家族に携帯電話を返却し忘れていたことに
気づいた私たち、ホテルから関空に出るシャトルの時間ぎりぎりになって、真っ青。

それに気づいたホテルの方、「宅配便もお伺いしております。(にこっ)」

でも、封筒も無い、携帯を包むビニールも無い。手に携帯を持って困り果てていたら、

「プチプチでよければ、梱包させていただきます。(にこっ)」

一瞬、そのスタッフの方が、天使に見えた。

無事に携帯を家族に送る手続きをし終え、ほっとしてシャトルに乗っていたら、

「そろそろ出発のお時間でございます、いっていらっしゃいませ。」

そのホテルのスタッフの方が、シャトルバスにまでご挨拶、お見送りに。

あ、ありえない、日本、すごいサービス、しかもチップ不要。

「ひーーー!かえりたくないいいいい!」

そう嘆く君の気持ちは痛いほど分かる。

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★何より、家族や友人が恋しいさ。

故郷に帰るって、いいものだな。いっぱい、元気をもらった。本当にありがとう。

でも、ぱちぱち男爵、ここイギリスでの生活もしっかり生きていこうね。色んなことがあるけれど、
ジョークにしながら、時には文句たらたらでもいい、「幸せ」とか「楽しい」とか、そういう事
ぐちゃぐちゃ追い求めなくても、毎日のことを、穏やかにやっていけたら。

今あるこの生活が、かけがえの無い宝物だもんね。

みんな、ありがとう!私たち、ここで、気張らずふつーに暮らしていくからね。
次に会うときまで、またね。

日本、ありがとう、またね!



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最近、夫が帰宅すると、私にこう言う。

「ヘイ 鈴木 さん。」

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★ロンドンはクリスマス前で綺麗ですよ。

脱力してると、

「今日は どんな 日だった?高橋 さん。」

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★でも、君は、なぜ、いつも(続く)

いったいどこで、そうなるのか、鈴木さんも、高橋さんも、身内にいないのだが、夫は嬉々として、

「オーケー 鈴木 さん!」などと、日々うるさい。

その上、メールでも、

「すずき さん え」と来るものだから、もしかして、私は、「鈴木さん」ではないのかと、ふと錯覚すら覚えるこのごろ。

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★半袖なんだあああ!(去年の夏、南アで。ゴードンの父ハンスとうちの馬。)夏も冬も、やっぱり半袖、だんしゃく てつお。(字余り)

さて、去年、クリスマスカードをみんなに送った際に、先に「あけますた」、明けてしまった、わが夫のことはここでご紹介したのだが、

今年こそは、その間違いを、訂正しなければと、胸に刻んでいたのだ。2011年前半ごろまでは。

だが、いざ今年もその時期になり、彼にクリスマスカードの束を渡した際、すっかり、忘れてしまっていた。
「あけますた」じゃなくて、「明けまして」なのよ、そういうのを、忘れてしまっていた。

相変わらず、ふんふんと嬉しそうに、寝そべりながら、鼻歌交じりに、去年の下書きを見て、嬉しそうに日本語でメッセージを書いている彼を見て、何か違和感を覚えていたのだが、すっかり、すっかり、抜け落ちていた。

「できますた!」

誇らしそうに、全てのカードを書き終えて、にこにこする彼だったが、その顔を見たとたんに、


ああああ!!

思い出した。

「ねえ、去年の下書き見て、書いてたよね?」

「はい。れんしゅう しますた。(にこにこ)」


やばい。


慌てて一枚、カードを封筒から出してみたのだが、


あああ。。


みなさん、ごめんなさい、やっぱり、今年も、

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先に明けてしまいました。


彼だけ、先に、明けて


あけました。


あけちゃいました。


それに、なんだか、更にパワーアップしている気がするのは、

「だに」のせい?

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家族親類、友人全ての名古屋弁が、

南ア人に遷ってるううう。。。(脱力)



にこにこ誇らしげな彼を見て、今年も、やっぱり、

「違うのよ」と

言えずに、

2011年を終えようとしているモモグラモ、そして、やっぱりマイペーすなわが夫、
ぱちぱち だんしゃく みしま てつお を

来年も、みなさま、どうぞ見守っていただけたら。涙



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ごめんなさい、仕事が忙しく、コメントにお返事ができないので、しばらくコメント欄を止めさせていただいております。早く復活します!

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